
年末年始は、忘年会や新年会でお酒を飲む機会が増えるという方も多いのではないでしょうか?それと同時に、入った居酒屋さんで起こる会計トラブルの件数も多くなります。
俗に言う「ぼったくり居酒屋」の被害に遭わないためにも、その手口や対処法を研究してみましょう。お酒は最後まで楽しく飲みたいものです!
最近のぼったくり傾向

ぼったくりと言えば、主にキャバクラやガールズバーといった、男性の下心をついたようなお店で行われていましたが、
最近では女性や大学生なども利用するような一見普通の居酒屋でも行われているため、注意が必要です。
ぼったくり居酒屋が増えただけでなく、金額も多額の請求をされるようなものから、ちょっと頑張れば払えるような金額を請求する「プチぼったくり」も増えています。
プチぼったくりは、『ややこしく揉めるくらいなら黙って払ってしまおう…』という客側の心をついばんでくるのです。
また、ぼったくりで請求されるお金は1品の代金が高いという単純なものだけではありません。
座席料、チャージ料、深夜料金、週末料金といった謎のお金が明細の中に含まれているものが大半です。
とにかくキャッチには気をつけろ!
ぼったくり居酒屋は、キャッチを使います。
ぼったくりを行うような居酒屋は、口コミサイトや地域の情報誌などで集客が見込めないという理由からキャッチを雇うのです。
キャッチを雇うといっても、後々揉め事になることは予想がつくため店舗との直接雇用ではありません。
間に会社を通してキャッチを雇い、何かあっても店舗は直接関係がないと言って逃げられるようにしているのです。なんとも用意周到な作戦です。
ぼったくりキャッチの特徴&見分け方

①どこの店の人か分からない
どこの店の人か分からない=店名が明かせない=ぼったくり店の可能性大です。
大手チェーン店でも集客のためにキャッチを行うことがありますが、その場合はお店の制服を着ています。
しかし、ぼったくり居酒屋のキャッチは基本的に私服を着ているためどこのお店の人なのか分かりません。
私服のキャッチに捕まった時は、ほぼ全てぼったくりキャッチだと思って逃げましょう。
②電話やタブレット端末を持っている
キャッチの中には、これ見よがしに電話やタブレット端末を持っていたり、どこに繋がっているのか分からない謎のインカムを付けている人がいます。
そして大手チェーン店の名前を出し「〇〇でしたら、座席が空いてるか確認しますねー」と言って、おもむろにお店に確認電話を入れるフリをしてきます。
そしてお決まりの「ちょっと今、お席いっぱいみたいなんで、もしよかったら系列店ご案内しますけどどうですか?」とよくわからないお店を勧めてきます。
勧められた系列店に行くことを渋ると、「じゃあ、2000円の割引券も付けますので!」「飲み放題に1品付けますので!」という偽の割引情報でおびき寄せてきますが、これらの発言は全て嘘なので騙されないようにしましょう。
ちなみに、大手チェーン店の中には実際にリアルタイムの待ち時間や人数をサイトやアプリからチェックできるお店もあります。
それを見せて他の店に行くよう促してくるケースもあり、本当にお店の人かも!と信じてしまいそうですが、騙されないように注意しましょう。
③よく考えたら意味がわからないセリフ
ぼったくりキャッチは、とにかくお店に客を入れなければ自分にバックマージンが貰えないため必死にお客をぼったくり店に向かわせようとします。
「どこかお探しですかー?」「飲むとこお探しですかー?」「飲む場所決まりましたかー?」
これらは声かけの基本です。探していたとしてもあなたに用事はないのです。
④飲み放題で〇〇円ぽっきり!?
一度は言われたことがあるのではないでしょうか?キャッチが使う有名なセリフです。ぽっきりってなんなんでしょうか。他にも、
「このビルのお店全部任されてるんで、どのお店でも紹介できますよ。チェーン店もご案内できますよ」
「ぐるなびと提携してるから、どんな店でも紹介できますよー」
と訳の分からない有りえない事を言い、ぼったくりのお店しか紹介してきませんので注意しましょう。
ぼったくり居酒屋への対処法

ぼったくりのお店に入ってしまったことに気が付くのは、お会計の時です。それまで気が付かなかったという話も多々あります。
そして残念ながら、ぼったくりのお店に対処するのは難しい話です。というのも、警察がなかなか動いてくれないのです。警察を呼んでも民事不介入を縦に、お金を取り戻してくれることはまずありません。
非常に残念な話ですが、中には警察から「もうさっさと払ってしまえば…?」とお金を支払わせる方向へ持っていかれたというケースもあるようです。
そこで、ぼったくり被害に遭った場合は、とにかくお金を支払わない意思を示しましょう。「支払えない」ではなく「支払わない」という点がポイントです。
例えば、1980円ぽっきりと言われて入ったのであれば1980円以上は払わないという意思を示します。併せて「少額訴訟を起こしてくださって結構です」と伝えましょう。
面倒な訴訟を相手が起こすはずもなく、訴訟をしたところで困るのは相手なのでハッキリ伝えて大丈夫です。
お金を支払うまで帰さないと言われた場合は警察を呼びましょう。警察が来たら、事情を軽く説明して「支払いで助けを求めているのではなく、帰してくれないという<監禁>の容疑で被害届を出したい」と伝えましょう。
前述したように、金銭トラブルでは警察は動いてはくれません。金銭面は「相手が訴訟を起こすなら従います」と伝えましょう。腕を掴まれるなどされた場合は暴行容疑も加えられるかもしれません!
まとめ

やっぱり闘う姿勢を見せるなんて無理!怖い!とにかく帰りたい!というのが大半の方の意見ではないでしょうか。
ぼったくりのお店はその心理を巧妙についてきて、記事の冒頭でもお伝えした「ちょっと頑張れば支払える金額」を請求してくるプチぼったくりも増えています。
仕方なく支払って帰してもらうかどうかは個人の判断によりますが、ぼったくり居酒屋の被害に遭わないためには、
キャッチにはついて行かない!
怪しいお店に入らない!
という原則を守ることをおすすめします。